2017年冬の講座は終了しました
2017年2月21日(火)・26日(日)に冬の講座を開催しました。
ほとんど告知ができないままでの開催でしたが、3名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。
今回の講座:薬茶講座は昨年の秋の講座(薬湯講座)に続き、参加いただいた方にご自分用の薬茶を作っていただく講座でした。
ベースにするお茶は三種(焙煎黒千石豆・プーアル茶・ルイボスティー)、ブレンドする薬草は六種(みかんの皮・生姜・桂皮・くこの実・ハッカ・赤しそ)ご用意しまして、その中から各自お茶を三種類作っていただきました。
自分にあった薬茶とは?を考えていただくために、講座の最初に私が用意した三種類の薬茶を、まず飲んでいただきました。
私から次の質問をしました。
◉三種類の薬茶の中でどれが一番おいしく感じましたか?
◉三種類を口に含んだ時に浮かんだ言葉を教えてください。
3人の受講者の皆様からは
・気になる匂いがします ・薬茶だな〜と感じました
・スーッとした味がして受け入れたい味がしました
・中華的な味がしました
・ホッとしたい時に飲みたいと思いました
・朝の時間帯に飲みたいと思いました
、、、等の感想をいただきました。
一番おいしく感じた薬茶は3人とも違い、また伺った感想も面白いとお互いに感じました。
今回薬茶講座を開くにあたり、薬茶とはなんだろう?と考えました。
口やのどを潤す目的の水分とは違うように思い、また体調不良を治そうとはっきりとした目的で飲む漢方薬とも違います。
その中間ではないか?
であれば、なんとなく感じている自分の身体の傾向に対してアプローチしたい場合に飲むのが薬茶ではないだろうか?
身体の傾向とは頭で考えるものか?いいえ、身体で感じるものではないでしょうか。
そのために、ご用意した三種類の薬茶の中身をお伝えしないでまず身体で感じた声を聴いていただきたく味見してもらいました。
実際に用意したものは
◉焙煎黒千石豆+桂皮+くこの実
◉プーアル茶+赤しそ+みかんの皮
◉ルイボスティー+ハッカ
でした。
順番と中身には意味があります。
1つ目は冬の養生茶のイメージです。
冬は腎臓をいたわる季節と漢方では考えますので、腎臓を守り温めることができる黒豆と桂皮。暖房により、のどや肺の粘膜が乾燥しますので、潤すことができるくこの実で組み合わせました。
2つ目は春に向けての身体の準備をする薬茶です。
春はアレルギーの1つ:鼻炎の症状が出ます。鼻炎がある方は体質として鼻を含め呼吸器系の粘膜が弱い方が多いです。粘膜を整えるために胃腸をケアするという方法が漢方にはあります。プーアル茶も赤しそもみかんの皮も消化を助け、胃腸の疲れを解消するお手伝いができます。
3つ目は春の養生茶です。
春は冬の寒さで縮こまった身体と心をのびやかにしてあげることが養生になります。筋肉はストレッチや軽い運動で伸ばしてあげると良いです。心と内臓は香りの力でのびやかにする方法があります。その1つがハッカの香りです。漢方では“気”を動かせる薬草と考えます。ルイボスティーも紅茶のような香り高いお茶です。ハッカとの相性も良いです。
現代の生活は身体=内臓の声より脳の声が優先されていることが多いのではないかと日々お客様とのご相談を重ねる中で感じています。
どうやったら内臓の声を我々は感じ、耳を傾け、身体の不調に生かしていくことができるのか。
引き続き考えていきたいと私自身思った冬の講座でした。