
薬局、店主のご紹介

店主 薬剤師 上村 由美
経 歴 | |
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1996年 | 北海道薬科大学卒 薬剤師免許取得 |
1997年 | 総合病院薬剤部にて一年間勤務 |
1998年 | 現 イスクラ中医薬研修塾 卒業 |
1998~2003年 | イスクラ産業(株) 直営薬局部門勤務 |
2003~2007年 | (有)上村漢薬堂勤務 |
2006年 | 国際中医師 認定 (世界中医薬学会が行う中医学の検定試験) |
2008年 | 漢方薬局いちやく草 開局 |
漢方薬局いちやく草のご紹介
漢方薬局いちやく草は2008年7月8日に札幌市西区八軒にて開局しました。
八軒(はちけん)という地域は、北海道開拓のため屯田兵制度ができた翌年(1875年)に道外から入植された方々が隣接する琴似(ことに)とともに最初に切り開いた地域です。
八軒は農地としての歴史が長いものの、現在は主に住宅街となっています。
私自身は札幌育ちですが、西区山の手くらいまでが生活圏でした。八軒にて薬局を開くことに決めましたのは、作りたい薬局が実現できそうな物件に最初に出会えたことと、八軒という町の雰囲気が私にしっくりきたためです。落ち着く感じが致します。
近隣の方が初めて当店をご利用になる際に十年経ちましても、いつからありましたか?と聞かれるくらい、ひっそりと営業しております。(店舗の看板は大きく出しております)

薬局の名称:いちやく草は『ベニバナイチヤクソウ』という山野草からもらいました。
薬草と山を愛していた私の父が好きだった山野草です。
春6月近郊の山で、山道沿いに高さ15cm程の背丈でうっすら紅色に染まった花を見ることができます。ツツジ科シャクゾウソウ亜科の部分的菌従属栄養食物です。
ある条件が揃うと群生で咲きますが、どの土でも根付く訳ではありません。
私自身もどこかイチヤクソウと似ている部分があるように思います。ご縁を頂いた八軒の地で長く漢方薬局を続けていきたいと思います。
薬草、漢方、中医学との出会い
私が漢方や薬草の世界に興味をもつことが出来たのは、祖父と父親の存在です。
祖父は24歳の時(1918年)に北海道に単身入植し、薬草や漢方薬を扱う(当時は漢薬と呼ばれておりました)生業を選びました。当時は自ら山の麓へ出かけ、薬草を採取して販売していたこともあったようです。漢方薬局の体裁を整えてからは息子である私の父が薬局を継ぎ、生薬(しょうやく)の卸業と併行して漢方薬局を営みました。(現在は姉が三代目として継承しております)
現在はありませんが、多種の生薬を保管していた生薬倉庫がありました。昼間でも暗く、夏でも涼しく、独特な香りに満ち、街中とは思えない静寂な空間でした。
父が倉庫で仕事をする際に後から付いて行き(一人では怖くて入れない)、納められている生薬にひかれた感覚が今も残っています。
父は体力作りと家族旅行を兼ねて北海道内の山によく連れていってくれました。歩きながら見つけた山野草を手にとり、説明をしてくれたことは覚えていますが、肝腎の内容は・・・。幼い頃の私には動く生き物の方が魅力的だったようです。
親の家業が薬局でしたので、薬科大学に進学し薬剤師の免許をとり、一年間総合病院の薬剤部で調剤の指導を受けました。そのあと東京の漢方の私塾に入れて頂きました。
現在もイスクラ中医薬研修塾として続いております。私は11期生になります。
ここで漢方とは少しことなる“中医学(ちゅういがく)”に出会います。中医学は患者さんのお話やこちらが尋ねる質問から独特の要旨を集め吟味し、患者さんの悩みの原因をとらえ、それに対しての治療方針を決めます。その一連の流れを弁証論治(べんしょうろんじ)と言います。弁証論治を学ぶことで中医学の知識だけではなく、患者さんも自分も生活している現代社会で、人の営みや人生というものをどのようにとらえ、治療方針に考慮していくべきか、も考えるようになります。病気や悩みも含めた物事の本質を見ようとする眼差しの基礎も東京で過ごした塾やその後の仕事を通じて教えていただいたと感じております。
中医学の基礎は私塾にて猪越恭也先生、川瀬清先生、康文海先生、菅沼栄先生、桂守正先生、松江一彦先生より。患者さんとの寄り添い方については、李雲祥先生、包海燕先生、松永樹浩先生はじめ多くの先生方より学んでおります。
いちやく草の相談スタイルとこれから

当店は私一人で営業するスタイルにこだわっております。
長くお話を伺う中で、何気ない世間話をしている際に、お客様の人生に関わるお話をふとして下さる機会が少なくありません。
そしてそのお話がお悩みの体調と全く関係のないお話ではないと感じる場合があります。
そのような時、私を信頼して話して下さったお客様に感謝すると同時に、私だけの胸にしまっておこうと思います。(薬剤師には患者さんの個人情報を守る守秘義務があります)
私一人で伺える範囲でやっていこうとこのスタイルになりました。
2017年のある日、私の祖父の晩年の日記を読む機会が得られました。
先程ご紹介した祖父の北海道での仕事も日記に書いてありました。日記を読みながら思い出したことあり、実家の納屋を探しました。祖父は薬草園を作っていた時期があったようです。
2018年7月8日、お陰様で漢方薬局いちやく草は十年目を迎えることが出来ました。

節目の年を迎え、これから先の私自身の仕事を考えていった時に“いちやく薬薬草園”を作れないかと考えました。祖父は自分の薬局の印に“十薬(=どくだみ)”を選んでいました。“どくだみ”は民間薬の代表的なもので、民家のお庭の隅によくみかけます。その意味を考えた時、珍しい薬草を育てるよりも、身近に自生する薬草に親しめる薬草園を作るのはどうだろうかと思いました。
いちやく草はこれからも一対一での漢方相談スタイルを大切にしながら、皆様の日々の健康維持に役立てる薬草の使い方をご提案できる漢方薬局でありたいと考えております。そのためにも私自身がより薬草に親しみを持ちながら生活していきたいと思います。
2018年 漢方薬局いちやく草店主:上村由美

店内のご紹介
いちやく草の店内

北海道札幌市西区八軒の漢方薬局いちやく草は、薬剤師である私が女性であることもあり女性のお客様が比較的多くご来店されています。年代的には地域が札幌市八軒ということから30代から60代ぐらいの主婦層の方々が多く、ご相談内容は様々です。
女性のご相談内容では、生理のことについてや更年期に関するお悩みが多い傾向にあります。あと私自身力を入れている不妊のお悩みも多いので、そのようなご相談にしっかり対応できる薬局づくりをしています。

不妊でお悩みの方々は、もしまだ病院で何かしらの検査を受けられていない場合にはまず婦人科の方を受診していただき一通り検査を受けるようおすすめしていますが、病院に行っても原因らしいものは特に何もないという場合が多く見受けられます。
しかし病院でなにも問題がないという場合でも、例えば「冷え性がある」、実は「毎回生理の時に体がつらい」、あるいは男性ですと残業が続いた時に「疲れが取れない」など、普段感じている「体調の変化」があると思います。不妊相談の場合は是非ご夫婦そろって「漢方薬局いちやく草」にご来店、ご相談ください。

例えば、冷え性と不妊の関わりは深く、「お腹周り」や「腰」が冷える、あるいは「下半身」が冷えるという方が多いのですが、そこには婦人科の場所が含まれています。これは実は男女とも同じで生殖系統の場所が冷えているということです。そのように婦人科、生殖系統が冷えていることが多いので、漢方薬局いちやく草ではそこを漢方を使って温めてあげます。これで血行がよくなり体全体の体質自体が良い方向に変わるということも漢方では十分にあります。冷え性はとても大事なことなのです。

また女性の場合、冷え性の方は基礎体温が低くでることが多いので、いちやく草でより的確に詳しくアドバイスできますよう、基礎体温を測ったものを薬局にお持ちいただくことをおすすめしています。
このようにお悩みの症状に合わせて、気になる体調をひとつひとつ丁寧に漢方を使って身体づくりをしていくことで(病院で特に原因がないのであれば)おのずと自然に妊娠に至る例も少なくありませんので、まずお気軽に漢方薬局いちやく草でご相談いただければと思っています。
メディア・マスコミ出演、紹介
北海道新聞 札歩路にて
2018年1月11日発行の札歩路にて当店をご紹介いただきました。

UHB北海道文化放送「みんなのテレビ」
2015年9月14日放送
番組内では、イボ対策、ヨクイニン(生のハトムギ)についてのお話をさせていただきました。



(C) 2015 北海道文化放送株式会社「みんなのテレビ」
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漢方薬局いちやく草の講座のご紹介
