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蝦夷梅雨明け、お豆生活コーナー

2014/06/22

皆様、こんにちは。本日の札幌は快晴の天気です。太陽を浴びられるって本当に気持ちが良いですね。

それまでの間、蝦夷梅雨と言われましたが、体調に変化はございませんでしたか?

例年にない気候の変化は、身体に影響を及ぼします。

その影響は胃腸に現れることが多いです。

なぜなら漢方では、胃腸は乾燥を好み、湿気と冷えに弱い内臓である、と考えるからです。

湿邪困脾(しつじゃこんぴ)とは?

『湿邪困脾(しつじゃこんぴ)』という漢方用語があります。

“湿邪(しつじゃ)”とは、湿度が人の健康を害するくらい影響がある存在になっていることを表し、
“困脾(こんぴ)”は、消化・吸収の機能を持つ内臓と考える脾臓(ひぞう)が、湿邪の影響で消化吸収の力を失い、胃腸が「困り果てた状態」になっていることを表す四字熟語です。

『湿邪困脾』の状態になった方は、下記の症状が順番に出る場合が多いです。

●便秘がちになる

●便が出るとき、終わりがべたっとして、すっきり出ない

●いつも下腹部がすっきりしない感じになる

●なんとなく食欲がない、空腹感が感じられない

●手やふくらはぎにむくみを感じる

●からだにだるさや疲れを感じる

それらの症状がなぜ出てくるのかを漢方的に説明しますと、

●蝦夷梅雨が続き、飲食の通り道である胃腸に“湿邪(しつじゃ)”が入り込み、胃腸内がジメジメした状態になった

●気温が低いと、もともと胃腸が冷えている傾向の方はより動きが悪くなので、ジメジメを追い出すことが出来なくなる

●大腸にもジメジメの影響が及び便を適度な硬さに出来なくなるため、便秘になったり、べとっとした便になる

●胃腸全体にジメジメが広がると、動きが悪くなり、新しい食べ物を入れたい欲求(空腹感)がなくなる

●食事量が減るため、身体を動かすエネルギー源が不足し、だるさや疲れの症状が出る

●身体が疲れてくると、血流循環も悪くなる。身体の末端に行った静脈血の戻りが悪くなり、手足やふくらはぎにむくみの症状が出る

と説明出来ます。

全身的なだるさや疲れまで感じますと、手当をする気力もなくなりますので、いつもと便の状態が違うな、と感じた辺りで対策をとって頂くと『湿邪困脾』に進まず、また回復も早いです。

早めの手当法としてご紹介したいのが、お豆生活です。

お豆生活コーナー、作りました

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店内にお豆生活コーナーを作りました。
北海道は豆の産地です。小豆や大豆だけではなく、いんげん豆の種類も豊富です。
お豆コーナーでは、5種類のいんげん豆をご紹介しております。

だるさと共にむくみがある方には小豆・大納言(ささげは小豆に似ていますが異なります)を煮た物を頂くことをおすすめしております。
小豆・大納言は、腎臓に働きかけ利尿作用を高めます。
店頭では小豆を煮て、煮汁とともに炊飯器にセットして“小豆ご飯”を作る方法をご紹介しております。

薬膳的考えでは、腎臓を丈夫にできるお豆は、小豆・大納言と黒豆です。
面白い考え方かと思いますが、”黒い色の食材は腎臓に良い”という考え方が漢方にはあります。その考えでは、小豆・大納言・黒豆の中では黒豆が一番腎臓を丈夫にする力を秘めていると言えます。

気になる症状が特にない方は、さまざまあるお豆の形と味の違いを楽しみながら、ご利用頂きたいと思います。
お豆は全体として、胃腸を守り、胃腸の水分代謝を高める働きがあります。
ただし、甘いお味に仕上げたあんこや甘納豆にはその力がありませんので、ご注意下さい。

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こちらは、白いんげん豆を使い、ブラジルの国民食:フェイジョアーダをイメージして作ってみたものです。

お豆(乾燥)は、豆を水で戻す手間が必要です。その元気がない時だってありますよね。そのような時は、納豆生活をおすすめ致します。

納豆の大豆にも種類があります

納豆は大豆から出来ておりますが、北海道では、納豆に使われる大豆も選んで味の違いを楽しむことも出来ます。21 - 3

店内に展示しておりますパッケージは、ゆきしずか大豆で、小粒ですが甘みがあります。私がよく行くスーパーには、同じオシキリ食品さんの、とよまさり大豆の納豆(赤いパッケージ)もあり、こちらは大粒で満腹感があります。

納豆には、残念ながら利尿作用はなく、むくみの解消にはつながりませんが、食欲が落ちている時には、消化しやすい良質のたんぱく源になります。またビタミンKが豊富ですので、骨の強化が出来る強みがあります。

「納豆、実は苦手・・・」という方もいらっしゃると思います。それでも大丈夫です!

胃腸の不調があって、でも豆生活も納豆も難しいという場合は、こちらの『勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)』という漢方薬をご紹介致します。

湿邪困脾に勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)という漢方薬

ネーミングの通り、湿気に勝つ漢方薬です。処方名は、“藿香正気散(かっこうしょうきさん)”と言います。

勝湿顆粒には、胃腸にこもった湿気を香りの力で追い出す薬草が17種類中、7種類入っております。その中の一つが皆様に馴染みのある“赤紫蘇”です。生薬名を“ソヨウ(蘇葉)”と言います。

赤紫蘇の香りをかぐと、すっとしませんか?(ご飯を食べたくなる方もきっといらっしゃいますね)

香りが強い薬草は沢山ありますが、香りの力で湿気を追い出し、胃腸の動きの活発にさせるものが、勝湿顆粒には入っています。

 

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勝湿顆粒は小分け販売もしておりますので、ご来店の際にお声かけ下さい。
一日3回服用 一日分330円(8%税込)
お徳用 90包入り ¥9,439-(8%税込)

 

夏至に冬瓜

昨日は夏至でした。
こよみ便覧には 陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以て也 とあります。

夏至は昼間が一番長くなる日のイメージですが、実際には、夏至を挟んで前後1週間が一年の間で昼間が一番長くなる期間にあたります。
太陽がやっと見られるようになった今日から、“夏至の昼間の長さ”を実感できますね。

昔から夏至には”冬瓜(とうがん)”を頂く、という習慣があるようです。冬瓜はウリ科の食べ物で、こちらにも体内の余分な水分を追い出す働きがあります。また暑い時期に頂く食材なので、身体にこもった熱を追い出す力もあります。

この冬瓜、北海道は栽培に適さないようで、私は子供の頃食べたことがありませんでした。大人になり東京で生活していた時、スーパーでみかけた時びっくりした事を覚えています。フットボール位あり、どうやって頂くのだろう?と。同僚の方に教えて頂き、一番最初はお味噌汁の具にしました。ふわっと柔らかく優しいお味がする野菜と思いました。

お出しで煮て頂いても美味しいですね。

札幌の真夏日は5月の末に突然現れ、1週間後には消えて、蝦夷梅雨中寒い日が続いておりましたが、また暑くなる時期がくると思います。

その時に、冬瓜のことを思い出して頂き、食卓に並べてみて下さい。
それまでの間は、お豆生活をどうぞ、養生生活の1つとして取り入れてみて下さいませ。

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漢方薬局 いちやく草
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