『生のはとむぎ』について
蒸し蒸しした日が続いております。こんな湿度の高い日には、薬茶講座にてご紹介した『生のはとむぎ』がおすすめです。今日はこちらを詳しく説明致します。
別名“ヨクイニン”とも呼ばれます。
こちらははとむぎの皮を取っているため、白い外観ですが、皮付きで炒ると、あの“はと麦茶”に変身致します。
変身↓
こちらは香ばしく、夏の定番茶ですね。
どちらも“胃腸を健やかに”する働きがありますが、“生のはとむぎ”にはあって、“はと麦茶”には残念ながら効果がなくなる薬効があります。
“皮膚のむくみ”への効果です。
皮膚のむくみを具体的に説明しますと、
腕を出してもらい、腕の皮膚に爪をたてるとぷく〜とした盛り上がりが出来て(ミミズ腫れ)、なかなかこの盛り上がりが引きにくい方が、こちらの“生のはとむぎ”が合う体質の方です。
もしくは、色白で皮膚の表面はみずみずしい感じがあり、その皮膚に触ると見た目では分からない、小さい皮膚色の吹き出物が多数あるような方にも合います。(米イボも含む)
上記どちらの場合も、胃腸が弱っている所に、排泄しきれないほどの水分が入ってきたことによって、“湿邪(しつじゃ)”という一種の水毒が胃腸に溜まることが原因で起こりえます。
どうして胃腸のこもった湿邪が、“皮膚のむくみ”の原因になるかと言いますと、漢方では、身体の各部位は内臓と繋がっていると考えるからです。
胃腸(正確には、漢方用語で“脾臓(ひぞう)”)は、皮膚の1枚内側(漢方用語で“肌肉(きにく)”とつながっています。(ちなみに皮膚の表面は、肺とつながっています)
この皮膚の1枚内側に胃腸の湿邪が移動してきて、悪さするんです。
“皮膚のむくみ”は皮膚の新陳代謝や免疫力とも関係します。むくんだ皮膚は冷えているため、新陳代謝が低下し、吹き出物が出たり、くすみやシミの発生とも関係します。また皮膚の免疫力が低下すると、ウイルス性のイボの増殖や白癬菌(水虫の原因菌)をもらいやすくなったりもします。
蚊に刺されたあと、掻き崩して皮膚からつゆが出る方も“皮膚のむくみ”が隠れている場合があります。
“生のはとむぎ”は薬草といっても食品に限りなく近いものなので、量的に一回10g(カレースプン1杯以上)以上は必要です。
乾燥した種子ですから、薬効である中のエキスを充分引き出すために、煮出す時間も長く必要です。弱火で沸騰してから更に30分位コトコト煮出しましょう。白濁するほんのり甘い薬茶が出来上がります。
“生のはとむぎ”は店頭でも小分け販売しております。40g ¥200-
こちらをご紹介する、薬茶講座は不定期開催です。
次回は9月29日(日) 10:30〜12:00 / 15:00〜16:30 (各回5名様)
に開催致します。
先月の薬茶講座の模様は
http://ichiyakusou.com/campaign-yakucha-kouza-201307/
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