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不育症を乗り越えて自然妊娠【漢方相談症例 不妊相談】

妊娠時、女性38歳・男性37歳
30歳に結婚、希望している妊娠に至らないため、34歳婦人科受診、内膜症の診断、タイミング療法。37歳内膜症・腺筋症・筋腫・ポリープ手術。その後不妊病院を替え、顕微授精による移植4回、2回着床するが育たず。
AMH:16.4pmol/L ホルモン検査:異常なし、精子検査:異常なし
凍結胚あり。

同年年末に以前から関心のあった漢方体質改善を希望されご来店(37歳)。

漢方的体質

瘀血(おけつ):現在の生理の状況(塊)と過去の内膜症・腺筋症の経緯から、
生理が来てからのお尻から大腿部にかけての冷え。
血虚(けっきょ):経血量の減少。
腎精不足(じんせいふそく):採卵時の個数に対して顕微授精後の成長受精卵の数が少ない傾向

周期ケアの方針

全周期中:活血化瘀(やや強めの)対策
低温期:腎精を補う対策。(凍結胚はあるが、自然妊娠も併行して頂くため)
排卵期〜高温期(不育症に結果が出てから):益気固表

使用した漢方薬・漢方健康食品

芎帰調血飲第一加減・爽月宝・海精宝・衛益顆粒。ご主人には補中益気湯を服用頂く。

周期ケア継続月数

二ヶ月

経過

漢方ケア開始一ヶ月後の不育症検査で凝固系は問題ないが、抗核抗体(+)とリンパ球クロスマッチ(−)がひっかかる。
再来月に凍結胚を戻す予定だが、ネットで不育症に「柴苓湯」が良いとあったのでどうかと質問を受ける。この方の場合は、体に余分な水分が溜まっている感じがないため、おすすめ出来ない旨説明し、代わりに受精卵や凍結胚を異物と認識させないよう卵管の内膜や頚管粘液の質をサポートする方法はどうか、と紹介。
妊娠しましたと連絡あり(3週目)。自然妊娠とのこと。実は次の移植の前に海外旅行をしようと計画していたが、やめた方がよいか相談を受ける。特に腹痛や出血といった不調はないとのことで、漢方薬を持参してお出かけして頂くことに。

安胎ケアの方針

補腎安胎・疏肝補血

使用した漢方薬・漢方健康食品

参茸補腎丸・香蘇散・牡蠣肉エキス粒(お手元にある当帰芍薬散)
40週目の無事、自然分娩で男児出産(3014g)

コメント

振り返ると着床のための子宮内膜ケアが総合して(手術での掻爬・漢方薬での活血化瘀)功を奏した感じが致します。不育症の検査結果が出た直後の自然妊娠でしたので、お客様も私もとても驚きました。妊娠の神秘を感じた症例でした。

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漢方薬局 いちやく草
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2013年7月8日開設 2015年10月23日サーバー移転