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七草粥の中にも大根

2014/01/08

昨日の1月7日は“七草粥”の日でした。

お正月は親戚で集まる機会が多いため、昼夜問わず、食事やお酒の席が続くことございませんでしたでしょうか?

特に胃腸の疲れが出るのはお正月明けです。

七草粥は胃腸の“消化力”を取り戻すために、身近に自生している野草や野菜を用いて、胃腸病の予防をしてきた、日本人の養生の知恵だと思います。

IMG_2781

上の段、左から「せり なずな ごぎょう はこべら」下の段、左から「ほとけのざ すずしろ すずな」です。(蕪と大根を入れ替えると、歌にあるように読み上げやすいのですが、撮影時のバランスの関係で蕪と大根さんに順番を入れ替えてもらいました)

七草粥の日が近づくとスーパーの野菜売り場で並んでいますので、雪のある北海道でも七草を入手することは今は簡単ですが、流通が発達していなかった時代は、食べられなかったはずです。

でも、“大根”は食べることが出来た家庭もあったのではないでしょうか?

“越冬大根(えっとうだいこん)”、聞いたことございますか?札幌市内、スーパーでも取り扱っている所が増えてきました。(函館産)秋に収穫した大根を雪を利用して、冬の間長期保存する雪国ならではの方法です。寒い中(でも凍らない程度に温かい)で大根の甘みが増し、味がさらに美味しくなります。

七草が揃わなくても、このお大根だけで十分です。

生の大根には、胃腸での消化の際に必要な“消化酵素”が含まれています。ですから、大根の消化酵素をそのまま利用したい時には、大根おろしが宜しいです。天ぷらや揚げ物を食べる時には、大根おろしを添える意味がそこにあります。大根を加熱すること(=ゆでる)で、消化酵素は壊れてしまいますが(酵素は熱に弱いので)、煮込んで柔らかくなった大根は大根おろしに比べて“量”が食べられます。

薬膳の考え方では、煮た大根にも胃腸の消化機能を高める働きがある、と考えます。(ちなみに漢方では大根ではなく、大根の種:ライフクシを消化を高める生薬として用います)

七草粥は儀式のような意味もありますので、一食戴いて終わりですが、一食でお正月で疲れた胃腸は回復しましたでしょうか?

いいえ、とつぶやいてしまわれた方は、どうぞ、すずしろ=大根を引き続き食べて下さい。

胃腸のケアが目的ですので、大根をお召し上がりの時には薄めの味付けでお願い致します。私は米のとぎ汁で大根を煮てやわらかくしてから、みそ汁やスープの具として薄めの味付けで頂くことが多いです。

当店からの年賀状に、この時期のおすすめとしてお大根をご紹介しました。詳細までは説明が出来ませんでしたので、こちらのブログにて補足させて頂きます。

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