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食事と生活習慣で改善させていく子宮内膜症と冷えの関係

2012/11/22

一気に冷えてきました。冷え性をお持ちの方は、少しずつ冬本番に向けて冷えから身体を守る対策をとって頂きたいです。

子宝相談をお受けしながら、“子宮内膜症”をお持ちの方が多いことに気付きます。不妊症の傾向がある方に多いのか、もしくは妊娠年齢期の女性一般に増えているのか定かではありませんが、ご相談の中で良く伺います。

子宮内膜症は、生理の時に出血と一緒にはがれおちてくる内膜が、“本来ないはずの場所にある”疾患です。

子宮内膜は、女性ホルモンの指示をうけて受精卵を受け止めるべく、毎月厚くなって中に血液をためるのですが、違う場所で増えてしまったからと言って、やはり女性ホルモンに反応します。

ですから、生理と同じようにそこからも出血したり、はがれようとするので痛みもあります。子宮内膜症の痛みは強い(絞られる感じ、引っ張られる感じなど)ことが多く、出血量も多い傾向にあります。

当店では痛みの状況を詳しく伺うのですが、その際に“ちょうど子宮の辺りが冷や冷やしている”とおっしゃる方が多いです。

冷えて痛いということなので、温めて血行を改善する漢方薬をご紹介致しますが、子宮内膜症の方の患部の冷えは深さと言いますか、程度がとても重い、と感じています。

普通、婦人科の漢方薬には、温める働きのある薬草が多種類入っていることが多いのですが、その程度で冷えの症状がとれる方はまずいらっしゃらないのです。

漢方ではそこに(患部に)『寒邪(かんじゃ)』があると、強く冷えて患部の組織を凝り固まらせ、痛みを発生させると考えます。おそらく、内膜症で冷えを感じていらっしゃる方はこの『寒邪』があると考えられます。

では、なぜこの『寒邪』が子宮に発生したのでしょうか?つながりとして気になる症状に“むくみ”や“おりもの”があります。

“むくみ”は、下半身にある方が多いですが、手や顔まで広範囲に出ている方もいらっしゃいます。
”おりもの”は、月経前後2〜3日、排卵前の2〜3日は正常ですが、それ以外は漢方では病気の範疇に入ります。

どちらも、体内に排泄できない“水”があり、それが停滞するために“むくみ”となったり、出口を探して”おりもの”になって排泄されます。

“水”には冷たい(=寒い)性質があります。その“水”が常に身体の中にあったとすると、弱い場所に停滞するのが普通です。内膜症が先にあったのか、すでに子宮に水を呼び寄せるほどの弱さがあったのかは私の中で考え中ですが、結果内膜症になった子宮に“水”が停滞して姿を”寒邪”と変え、それにより冷えと強い痛みを発生していると考えられます。

上記に出てきた“水”は生体水とは異なり、身体に不必要な水です。これが体内にたまってくる原因はいくつか考えられます。食事と生活習慣です。

☆ 1日必要なカロリーは摂れているが、栄養素が長年摂れていない
☆ 朝食を食べない or 仕事が忙しく、昼食と夕食の間が8時間以上開くことが多い
☆ 就寝時間が0時を過ぎる or 夜シフトの仕事を長くしている

私たちは食事からエネルギーを作って身体の機能を維持しています。エネルギーを作るには、炭水化物(パン・ご飯・麺類)・たんぱく質(肉・魚・卵・豆)・脂質(肉・魚)以外にごくごく少量のミネラル・ビタミンも必要なんです。これがないと、実は代謝という歯車がどこかで止まってしまい、最終的に十分なエネルギーを作り出せません。

このビタミン・ミネラルは、外食や惣菜中心だったり、食事を抜く回数が多い方ほど入ってこなくなる代表的な栄養素なんです。

エネルギーが作れないと、十分身体を温めることが出来ないので、段々と冷え性体質に変わっていきます。現代食ではかなり意識して積極的に摂るようにしないと、残念ながらこのビタミン・ミネラルは必要量が間に合いません。

さらに、もし嗜好品のカフェイン・喫煙・飲酒がお好きだった場合は、ビタミン・ミネラルが排泄されてしまったり、壊されてしまうので、もっと沢山摂らなければなりません。

子宮内膜症は現代病と思いますし、現代の生活をしていると知らずと陥ってしまう危険がある疾患だなと感じています。

生活習慣については次回、ご説明致します。

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