蒸し暑さの後、関連相談増えています
ある日の激しい揺れ
集中的な降雨が時折ある天気が続いていますね。傘を忘れた時に激しい雨にあたってしまった方もいらっしゃるのでは?
昨日、子供をサンピアザ水族館に連れて行く途中、建物が崩れたんじゃないか感じる程の激しい揺れが私を襲いました。びっくりして声をあげたので、旦那の方がもっとびっくりしていました。
蒸し暑いことが原因で起きる症状
最近の“蒸し”暑い天候が原因の相談が増えております。私の症状もそうです。
多い症状からご紹介しますと、
◎お腹が痛くなる(特徴は下痢をしてもしなくても“腹痛”を伴うこと)
◎急に吐いた(吐いたあと“スッキリ”するのが特徴)
◎眠れなくなった(寝付けない、眠りが浅い)
◎気分がふさぐ
◎鼻や目がかゆいといったアレルギー症状の悪化
◎めまい
◎頭が重い
すべて蒸し暑さから起こりうる症状です。
漢方的には”湿熱(しつねつ)の邪気(じゃき)”が身体に入り込んだことで起こります。
健康を損なう5つの邪気
邪気とは、自然界の気候が人間の健康を損なうほどの威力をもった時に邪気と呼びます。5つの邪気があり、風邪(ふうじゃ)・熱邪(ねつじゃ)・湿邪(しつじゃ)・燥邪(そうじゃ)・寒邪(かんじゃ)と呼ばれます。
湿邪+熱邪=湿熱邪がやっかいな理由と身体への影響
蒸し暑い時期の邪気は、湿邪と熱邪が合体して“湿熱邪(しつねつじゃ)”という少々やっかいな邪気にパワーアップしています。
なぜやっかいかと言いますと、湿(しつ)は水の性質でサラサラしていますが、熱が加わると濃縮して、ベタベタとした水分に変わってしまいます。身体の中に入り込むと、ベタベタくっついてなかなか出て行ってくれないからです。
この湿熱邪が身体のどこに影響を及ぼしたかで、起きる症状が変わります。
胃腸に湿熱邪が入った時⇨⇨⇨腹痛・吐く・気分がふさぐ
眠りに関係する内臓である心臓に熱邪が入った時⇨⇨⇨眠れない
粘膜の維持管理をしている肺と胃腸に湿熱邪が入った時⇨⇨⇨アレルギー症状↑
身体に停滞した湿熱邪により循環(血液だけでなく“気”の流れも)が悪くなった時⇨⇨⇨めまい
湿熱邪のセルフチェック
この症状が起こった時、もしくは起きる前に、チェックできることがあります。
それは
☆舌に白い苔がべったり(厚く)くっついている
☆便通がすっきりしない、柔らかくて一回で全部出て来ない
☆空腹感がなく、常に胃に物が入っている感じがする
☆暑いからと、普段よりお酒をたくさん飲んでいる
などです。
また普段から甘いものが大好きな方、お酒が好きな方、食事を抜く習慣がある方は、元々胃腸に湿熱邪がたまっている傾向が多いです。
湿熱邪を追い出す漢方薬
湿熱邪を追い出す時は、薬草の“半夏(はんげ)”を使った処方をよく使います。半夏には、体内の湿気を乾かす働きがありますので。
胃腸へは、『半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)』(胃腸の熱を取る薬草も入っています)。
心臓へは、『温胆湯(うんたんとう)』(心臓の熱を冷ます薬草も入っています)。
めまい・頭が重い症状には、『半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう』。
アレルギー症状には半夏ではなく“麻黄(まおう)”という薬草で水分を追い出す方法もあり、『越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)』を使うこともあります。
その方の体質と症状で、上記以外の漢方薬をご紹介することもあります。
気になる症状がありましたら、どうぞご相談下さい。
ちなみに初水族館デビューの娘、数有るお魚の中で、一番気に入ったのは入口の水槽で泳いでいた金魚でした。