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体外授精治療中での自然妊娠及び妊娠中の漢方ケア【漢方相談症例 不妊相談】

妊娠時、女性36歳・男性47歳

32歳から不妊クリニックに通院。タイミング療法→人工授精7回で一度妊娠に至るが、流産した経緯あり。筋腫(3cm×4)あるが、着床には問題なし(医師より)。体外授精(顕微)を始めたのを機に、体質改善を希望されご来店(35歳)。

AMH14.4pmol/L

漢方的体質

瘀血(おけつ):筋腫という血行不良があるため

血虚(けっきょ):子宮内膜がやや薄い

腎陽虚(じんようきょ):AMHが低い、ホルモン剤を使用しない周期の高温期が周期日数に対して短く、また高温期体温も一定に保てない

肝気鬱血(かんきうっけつ):時間や期間に追われる仕事に従事。基礎体温表が全体的にギザギザする形になっている。生理前に胸の張りやイライラ感あり。

周期ケア(※1)の方針

全周期中:血虚・瘀血・肝気鬱血対策

低温期:卵子の発育を助ける陰血(いんけつ)を補い、腎陽虚を少しサポート排卵期:瘀血対策強化

高温期:腎陽虚対策

使用した漢方薬・漢方健康食品

参茸補血丸、婦宝当帰膠、参馬補腎丸、海精宝、二至丹、冠元顆粒、加味逍遥散、知柏地黄丸、杞菊地黄丸、芎帰調血飲第一加減、田七人参

周期ケア継続月数

三ヶ月

経過

二回目の体外授精が着床せず、ご主人の転勤もない年であることが分かり、自然妊娠へ一度シフトしようかご夫婦で相談していた矢先に、顔面神経麻痺発生。

その2週間後、妊娠判明。しかし下腹部痛く、少量の出血あり、下半身が冷える。以前の流産の時と似た症状が出ているとのことで、漢方安胎ケア開始。補腎補血安胎:参茸補血丸・当帰芍薬散・香蘇散中心に

6週と2日目

胎嚢みえるが胎児がみえないとのこと。

7週目最後の日

心音確認、つわりが強く漢方の味が辛い→錠剤に対応できるものに変更。補血として:牡蠣肉エキス粒

18週目

腹部は冷えるが上半身暑い、特に夜間暑く寝汗かく。疲れる。

補腎安胎:日中:六味地黄丸、夜:知柏地黄丸

補気活血:補中益気湯錠・桂枝茯苓丸料錠

補血:牡蠣肉エキス粒

21週目

切迫流産の可能性出たため、入院。ウテメリン注治療始まるも、下腹部の心もとない感じと少量出血続く。

補気補血:補中益気湯錠・牡蠣肉エキス粒

出血止まったとのことで、桂枝茯苓丸料錠 追加

便秘時に麻子仁丸料で調節

28週目

筋腫11cm×2

その後35週目に一度退院し、38週目帝王切開のため再入院、無事女児出産(2926g)されました。最終的に筋腫15cmだったとのこと。筋腫はその後5→3cmと小さくなり、妊娠前に戻る。

平成24年2月

第二子自然妊娠。

補気補血:補中益気湯・高麗人参丸・牡蠣肉エキス粒

今回は子宮の張りを抑える貼り薬は使いつつも、入院することなく産休まで仕事継続。10月無事出産。

コメント

約三ヶ月きっちり漢方を継続して頂き、気血の流れ、腎の弱さを改善してきたところに顔面神経麻痺という事件が発生しました。大変な症状ですが、結果的にそのことにより妊娠への気負いが一瞬なくなり、着床のタイミングにつながったのでは?と個人的に考えています。流産を一度体験された方には、その時の状況をよく伺います。なぜなら妊娠に至った時に同じことが起こりうるからです。こちらのお客様の場合にも、その兆候があったので、試行錯誤しながら安胎ケアを出産までさせて頂きました。

出産により血の道が出来ますので、第二子も自然に妊娠に至りましたが、妊娠中のケアをまた担当させて頂き、私にとっても貴重な経験をさせて頂いた症例になりました。

※1:周期ケアとは?:生理の1周期を4つ(月経期/低温期/排卵期/高温期)に分けて、それぞれの生理的特徴とその方の体質に合わせて漢方薬や漢方健康食品を使い分けて服用し、生理周期や婦人科の体調を整えていくケア方法。

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漢方薬局 いちやく草
電話 011-802-9405 営業時間 10:00 ~ 17:00 定休日 水曜,日曜,祝祭日 住所 札幌市西区八軒6条東1丁目4-14-1F
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