不正出血、生理が止まらない 原因と対策
ご自分の月経(生理)が順調か不調かは何を基準に考えますか?例えば、いつもの生理のパターンと違う時ではないでしょうか?
- いつも5日間で終わる方が7日間かかった時。
- いつも7日間で終わる方が10日間かかった時。
- 一度終わった生理が3週間しないうちにまた来た時。
あれっ、今回何だか長いなあ〜、周期が短いな〜と気付かれることでしょう。
不正出血とは、西洋医学では“生理時以外の時に出る出血”を指すので、周期が短くきた場合は不正出血となりますが、生理が長引いたとしても病気とはとらえません。ですが、漢方では1疾患として考えます。
ただ、生理の延長や不正出血に痛みや立ちくらみなど他に辛い症状が伴わないと”異常”とはすぐに認識されないかもしれませんね。
そんな時は身体の他の場所で出血した時のことをちょっと想像してもらいたいです。例えば指をケガして数分で止まるはずの出血が、一度止血したのち、絆創膏を張り替える度にじわじわ出血していたとしたら、どうかんじますか?おかしいですよね?
どんなに微量でも不適切な状況で出血が続くと、漢方では“気血(きけつ)”が失われると考えるので
- 身体が疲れやすくなる
- ぼ〜っとするようになる、集中力がなくなる
- 熟睡できなくなり、起きがけに疲れを感じる
- 普通に動いているのに、よわい動悸を感じる
- 抵抗力が弱くなり、持病やアレルギー疾患の症状に変化がでやすくなる
などの症状が起きやすくなると考えます。
漢方で考える原因としては
- “気(き)”の不足により、生理を終わらせる力が衰えている時
- ホルモンのバランスが崩れている=漢方では“陰陽(いんよう)”の調和の乱れと考えます
- 子宮に熱がこもっている時(熱がこもる原因を考える必要があります)
などがあげられます。
翌月には普段の生理に戻った場合は、一過性かもしれませんが、翌月も続く場合は一度“基礎体温表”をつけることをおすすめ致します。
二層性ではなく、一層性になっている場合ですと、無排卵と不正出血の関連が疑われたりして、原因が考えやすいです。放っておかず、一度婦人科で診察と血液検査を受けて下さい。問題ない場合は、漢方薬の出番です。
漢方の考え方で、不正出血を止めましょう。同時に婦人科全般のケアにも繋がります。