気持ちを穏やかにする薬膳 「金針菜と黒キクラゲのスープ」 〜 10月薬膳講座修了(追記あり)
本日の薬膳講座は2名のお客様にご参加頂き、『気持ちを穏やかにする薬膳』というテーマで行いました。
秋は、風が強く吹きます。台風が一番分かりやすい気象でしょうか。
その他、「秋嵐」「芋嵐」「鮭颪(さけおろし)」「鷹風(ようふう)」はその地方で秋に吹く強い風を表現する言葉、「色なき風」「金風(きんぷう)」は中国の哲学である五行説に関係する表現で、秋は五色でいうと「白」であることから“色なき(=白)”、また秋は五行の金(自然界にある金属やミネラルの意味)に当たることから、“金”風と表現する言葉もあるそうです。
秋の風は、実りが終わった地上の草木の葉を振り落とす風の強い季節なのです。この季節の養生は、“風をからだの中に吹かせない”よう養生することが大切です。
「からだに風が吹く?」と不思議に思った方もいらっしゃるでしょう。
漢方では、からだの中に十分な血液が貯蓄されていないと、外界の影響を受けやすくなり、風の強い日には、からだの中でも一緒に風が吹いてしまったり、また風は吹いていないのに、自覚症状として自分が揺れている・めまいがするなどの症状が出る方がいらっしゃるのです。
対策は血液の貯蓄庫である“肝臓”を健やかにし、血液を増やす助けをする薬膳を取り入れることを講座の中で説明しました。
また、肝臓はストレスを一番最初に受け止める内臓であり、気持ちのバランスもコントロールしていると漢方では考えるため、
『気持ちを穏やかにする』= 余計な血液の消耗を防ぐ = 肝臓をいたわる
と考えられます。
逆にイライラしたり、過度な気分の落ち込みは血液を消耗してしまい、肝臓は不安定に。故に外気の風の影響を受けやすく、からだの中でも風が吹きます。(肝風 かんぷう、といいます)
内臓の状態で、性格が悪いかもと言われてしまわないように注意したいものですね。
薬膳料理は、血液を養いまた気持ちを落ち着かせる働きもある、ユリ科の本宣草の蕾『金針菜(きんしんさい)』を使ったスープにしました。黒きくらげも入れて養血の働きをパワーアップ。
金針菜は、一見繊維だけで硬そうですが、水ですぐ戻り炒めてもスープに入れても美味しく食べられる扱いやすい薬膳素材です。
スープは美味しいと好評でした
店頭で『金針菜』を100g¥1,340-で小分け販売もしております。
来月は11/18(水)を予定しています。
(2014/03/01 追記)
現在「金針菜」の小分け販売はしておりませんが、取り寄せは可能です。
1袋(500g入り) 価格:4,720-(税抜き)になります。