身体をいたわる薬茶講座 第三回目終了
本日5周年イベントとして企画しました薬茶講座、最終日でした。7/21(日)・24(水)に続く第三回目となる今日は、親子(お母さんと小学生4年生お子さん)のお客様がご参加下さいました。
お二人とも“薬茶”という言葉を聞いたことがあるということでした。
ということで、薬茶の簡単な歴史からスタートした三回目の講座でしたが、
ご参加が親子ということもあり、レジメの中からお二人が特に興味を持たれた箇所をより詳しく解説するスタイルで行いました。
お二人が興味をもたれたのは、薬草を分類する際の用語のところでした。
- 薬性(やくせい)
- 薬味(やくみ)
- 帰経(きけい)
- 方向性、薬効
“薬性:やくせい”は、温める薬草か、冷やす薬草かとまたその程度を示しています。(ちょっと温める→温、かなりあっためる→熱、ちょっぴり冷やす→涼、かなり冷やす→寒、温めも冷やしもしない→平)
“薬味:やくみ”は、薬草の味のことですが、実際に食べた時の味と一致する物もあれば(例えばなつめの“甘(かん)”や生姜の“辛(しん)”など)、味に割り振られた薬草の性質を表していることもあります。(例えば、“甘(かん)”は胃腸を守る・ブレンドする薬草同士の調和、“苦(く)”は熱をとる・解毒するなど)
“帰経:きけい”は薬草が身体の内臓のどこに優先的に入っていくのか、作用するのか。
その時に五臓六腑(ごぞうろっぷ)という漢方で考える内臓のお話をしましたが、お子さん:「心包ってな〜に?」と質問を頂きました。
私:「心包:しんぽう、は六腑の1つで心臓を包む膜があると昔の中国の人が考えたのよ。漢方医学は人は自然界の一部とみなし、調和やバランスを大切に考える医学なので、考えた内臓が本当に存在しているのか人体を解剖して確認することはしませんでした。なので実際には存在しない内臓なんです。」
「それとその心包が包んでいる心臓には、昔の中国の人は感情をコントロールしている神様が宿っていると考えていたのよ。なので、特に心臓は大切な臓器として、それを包む膜を考えたのかもしれませんんね。ちなみに感情には、怒・喜・思・悲・恐の5つが基本にありますよ。」
お子さん:「楽しい感情が1つしかないのね(喜のこと)」←なかなか鋭い洞察です。
私:「そうだね、人は起きている間に色んな感情を感じたり出したりするけれども、夜になるとこの神様が心臓に帰ってくるんだよ、そして寝ている間だけ神様は落ち着いた感情で閑かに過ごすことが出きるんだよ。それがぐっすり眠れることにつながります。」
この辺りで時間が進んだこともあり、早速薬茶ブレンドの体験にうつりました。
(お二人ということもあり)各薬草の匂いを嗅いでもらい、好きな香りを見つけてもらいました。
お母さん→“生のはとむぎ”
おこさん→“ペパーミント”と”よもぎ”
ベースのお茶を試飲してもらい、一番好きなお茶の味を見つけてもらいました。
お母さん→焙じはと麦茶
お子さん→ルイボスティー
ということで、ブレンドは
- 「ベース:焙じはと麦茶 + 薬草:生のはとむぎ」
- 「ベース:ルイボスティー + 薬草:ペパーミント」
- 「ベース:焙じはと麦茶 + 薬草:よもぎ」
の3種類を4パックづつ、作って頂きました。(お子さんは受講料大人の半額で頂きましたので薬茶はお二人で3種、各4パックずつお持ち帰り頂きました)
最後に2を作って試飲。お子さんに「美味しい」というご感想をいただけました。
薬茶講座は5周年イベントとしては今回で一度終了と致しますが、ブレンド体験と自宅でも自分で作った薬茶が楽しめて嬉しいという感想が多かったので、8月はお休みしますが、9月よりまた企画したいと思います。
短い期間での募集でありながら、申し込みご参加頂いた皆様に、御礼申し上げます。またそのために都合が合わず、見送られた方ももしかしたら、いらっしゃるかもしれません。
再企画はホームページでご案内致しますので、こちらもご覧下さいませ。→『漢方薬局いちやく草ホームページ』