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この冬、養生生活はいかがですか

2015/01/08

新年のご挨拶が遅くなりました。

今年一年皆様のご健康を心より願っております。

暴風雪とお粥

札幌は、昨日午後、暴風雪警報が出ました。

帰宅時間に重なり、強風を伴う吹雪により視界が数m先でさえ見えなくなりましたので、徒歩の方も車を運転された方も、自宅まで戻られるのがとても大変だったと思います。

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このような天候の時は、強い寒風で身体が冷えることに加え、全身の筋肉もかなり緊張します。

ご帰宅後、入浴前に七草粥を召し上がった方がいらっしゃいましたら、身体が温まる感覚や身体の緊張がほぐれる感覚が、通常の炊いたご飯の時と比べ、早く得られた方もいらしたのではないかと思います。

激しく疲れた時、“お粥”は身体にとても優しいお食事です。

昨日1月7日は、お米と七種類のお野菜や野草で作る七草粥を戴くと良いとされる日でした。

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お正月中に戴きましたお酒や濃い味のもの、またお餅などによる胃腸の疲れを癒し、胃腸の消化吸収の働きを取り戻すことが七草粥の1つの意味です。

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また、お粥は胃腸を温めます。

そして、通常の炊いたご飯に比べ消化・吸収が早いため、エネルギー源になるブドウ糖にまで素早く分解出来ます。そして作られたエネルギーは、疲れたからだを効率よく回復させます。

冬の養生とお粥

今回のような激しい天候は札幌の場合、そう多くはありません。だからこそ今回は帰宅時にお着替えされたり、入浴の際も湯船まで入られたり、普段よりお身体を労った方も多かったかと思います。

北海道は今、除雪のシーズンです。

除雪は、連日のこともあります。文句を言っても雪は降ります。ここに住むのだから仕方がないと半ば諦め、除雪は当たり前の行為として身に付いてしまっていないでしょうか。私もその一人でした。

ですが、冬の季節特有の作業であり、また回数が多いからこそ、除雪が身体に与える影響を改めて考えることが大事ではないかとこの冬の前に思いました。

除雪のあと、上記のようなケア(お着替えをして、お粥を戴き、夜に入浴の際は湯船まで入る)を連日続けたとしましたら、翌日のまた冬の間の疲労回復は変わらないと思われますか?変わるかもしれないと思われますか?

私は疲労回復が早くなると思いますし、また疲労を最小限に抑えることも出来るのではないかと思います。

除雪を行いますと雪が多いほど作業に時間がかかります。また気温に応じて着込んだ状態で作業を開始しますので、実は汗をかくことも多いです。

ですが、夏の汗の時と比べて、除雪後、お着替えをされる方はそう多くはないと思います。

除雪作業が終わり、しばらくしますと汗により濡れた衣服は冷えます。冷えた服は次第に体表を冷やしはじめます。身体は体温を回復するために、温存していたエネルギーを使います。同時に除雪による筋肉疲労の回復にもエネルギーは必要です。

もし、除雪作業後にすぐに着替えることは出来ましたらいかがでしょうか?

もし、消化に優しい炭水化物であるお粥を作業後に召し上がることが出来ましたら、いかがでしょうか?

この2つの行為だけでも、除雪後に使われる身体のエネルギーを抑えることが出来るのではないかと思うのです。

漢方の古典書『黄帝内経(こうていだいけい)』には、“冬は閉臓(へいぞう)”が養生の道だと説かれています。閉臓とは、内臓を激しく動かしてはいけない、汗をかくような行為をしてはいけない、という意味です。汗をかくほどの除雪作業は、閉臓に逆らう行為です。

住宅事情にもよりますが、北海道に住んでいて除雪作業を避けられない私たちは、冬は養生を行うことは出来ないのでしょうか?

いいえ、そうは思いません。与えられた環境や状況の中で“出来ること”を続けていければ、北海道の冬の養生は出来ると思います。

行為そのものは、ささいなことであったり、めんどうなことが多いです。だからこそ、その行為の意味を理解しないと続けられないとも思います。養生のための行為は簡単ですが、その行為の理解は難しい。それが養生というものだと思います。

それでも、ものは試しに次の除雪作業の後、養生レッスンを一度お試し下さい。

・まずは、お着替えをどうぞ(汗を一番吸収している下着・靴下のお着替えが大事です)。

・甘いお菓子や飲み物の変わりにお粥を召し上がってみて下さい(レトルトの物もございます、種類もあり楽しめます)。

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今年から北海道の養生生活のご提案に力を入れていきたいと考えています。

昨年、私自身思うように身体が動かなかった中で、以前に比べて養生を心がけてみました。少しずつですが、良い成果も見られてきております。

養生の成果は、劇的な変化ではありませんし、自分の外見が大きく変わる訳でもありません。続けている本人だけが、ある日自分の体調の変化に気づき、もしかして養生のお陰かな?と思えるような緩やかなものです。

養生できる行為は、どなたの生活の中にも必ずございます。

ホームページをご覧頂いている皆様には養生生活のヒントとなるものを、またご来店頂けるお客様には、店頭にて養生生活のためのご提案グッツ等をご覧頂けるようにして参りますので、実際に触って頂きながら、お客様の養生生活を一緒に考えていきたいと思っております。

久しくお休みしておりましたブログも出来る範囲で再開致します。

今年一年、漢方薬局いちやく草として皆様のご健康のために養生のお手伝いをさせて頂きたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

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