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不妊、あなたの悩みを社会の悩みに〜NHKスペシャル『産みたいのに産めない〜卵子老化の衝撃〜』を見て

2012/06/25

土曜日のNHKスペシャルの放送を見終わって、不妊は個人レベルの問題ではないことを、改めて実感しました。日本では妊娠・出産の知識は、親から子へ、または親しい親戚や知人との“女性間”でその方の経験をもとに引き継がれてきました。

平均20代で初産を経験し、遅くとも30代前半で産み終えているいる世代の方々に
“35歳以降の初産とはどういうことなのか?”
“卵子にも老化という現象が起こること”
を教えてもらうことは大変難しい。この現実に直面しているのは、今を生きている我々なのですから。

また妊娠や出産の話題は個人的でデリケートな問題として扱われてきたため、友人間であれ話題にのぼりにくいことも“不妊が社会ではなく個人レベルの悩み”となっている要因の1つかと思います。

私が番組で興味深く感じたシーンは、仏パリ?での街頭インタビューで出産時期についての質問に二人の女性が具体的数字を出して回答していたことです。

「・・・妊娠率は30代後半では20代の“半分(50%)”になる・・・」
「・・・出産適齢期は20代後半・・・」

不妊治療が健康保険の対象となるフランスでは、“卵子は加齢とともに弱くなる”という事実と“出産適齢(妊娠しやすい)期はいつ頃か”、についての教育や啓蒙が行われているとのことで、その上で健康保険の対象となる不妊治療年齢が43歳までと決められているそうです。

ちなみに2010年のフランスの出生率は『2.00』、日本は2010年も2011年も『1.39』です。妊娠や不妊を個人の問題から、社会や国の問題として地道に取り組んできた結果の差ではないかと思いました。

私自身の経験では、“卵子の老化”について漢方の学習以外で聞いた経験がありません。また38歳で一人出産してみて、世間はとても温かく見守ってくれたり助けてくれますが、仕事を通じて(二ヶ月で仕事に復帰しました)の社会は厳しく、仕事を持つ女性が子供を産み育てにくい現実を体験しています。子供を得られ難し、育て難しならば少子化になっても不思議ではないかもしれません。

当店で子宝のご相談にこられている女性の平均年齢は38.8歳です。35歳以降の方が多いです。

私が子宝相談や周期ケアを学び始めた11年前に比べ、男性(旦那さん)側の理解が深まり、ご夫婦でご相談にこられるケースも増えてきました。こういうご夫婦に育てられたお子さんはきっと幸せになるだろうな、と常々感じます。

不妊外来にて治療を受けられている方が多いですが、通院と仕事の両立はとても大変です。治療も決して楽ではありません。ホルモン剤のシャワーが休みなく身体に注がれるわけですから精神面にも影響してきます。

職場に理解のある上司や同僚がいないと治療を続けることが出来ません。世間から社会から職場から子宝を望まれる方が孤立しないように、現代社会の問題として同じ女性同士が声を挙げていかなければと思いました。

まずは漢方薬局の立場で出来ること、考えて行動したいと思います。改めて考えさせられる番組でした。

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