自然出産のドキュメント映画『玄牝(げんぴん)』と吉村医師の本「幸せな自然出産のすすめ」
先日、シアターキノさんにて、河瀬直美監督の最新作『玄牝(げんぴん)』を観てきました。河瀬監督は人が生きて行くことに、独自の視点と映像美で表現されるので、好きな監督の一人です。
映画の舞台は、実在する愛知県岡崎市にある産婦人科『吉村医院お産の家』で、そこで吉村正医師が実践している“自然出産”についてのドキュメント作品でした。
通われている妊婦さんへのインタビュー、実際の出産シーン、助産師さんやスタッフ、吉村医師のご家族の方にもインタビューがなされ、偏ることなく『吉村医院お産の家』の現状が観れました。
自然自然といっても、現代の医療技術で救える小さな命があります。救えた命とお母さんお父さんは向き合って育てて行かなければいけません。育児は長いものです。だからスタートである妊娠と出産は大事だと言っていました。
ただのお産のドキュメントではなく、命をどのように迎え、どのように育んでいきたいのかにも繋がる、真剣なドキュメントだと感じました。
印象的な場面は、妊婦さんに問題なければ出産ギリギリまで体作りのため、薪割りをさせるシーンでしょうか。あれ、とっても難しいんですよ、力ではなく、コツなんです。その美しい割りっぷりに関心していた私でしたが、吉村医師は指導の中で
・体をどんどん使い、運動すること。特に歩く事とスクワットのような動作。
・和食中心に規則正しく食事を食べる事。
を推奨しているとのことでした。シンプルなようで、とても大事なキーワードだと思いました。
漢方的にみると、
・気血を作り出す原料をしっかり摂る事。
・運動によって気血の流れを常に確保し、赤ちゃんに充分な栄養と安らぎを届けられること。
・女性にとっても、運動により充分に気が流れるので、マタニティーブルーやうつ的な症状の予防になること。
に繋がります。スクワットのような動作は、股関節や骨盤の筋肉の強化と柔軟性につながりますから、出産時に母体に負担が少なくなるだろうな~と想像できました。
早速書店で、吉村医師の本を購入しました。
店頭に置いてありますので、ご来店の際に手にとってご覧下さい。