漢方薬局いちやく草
「身体いたわる薬茶講座」の特徴
漢方薬局いちやく草の「身体いたわる薬茶講座」には次の様な特徴があります。
- 香り高い薬草を使用しています
- 薬草について、そして『ご自分の体質』についての基礎知識を学べます
- 講義のあと『ご自分の体質』にあったお茶をご自身で作っていただき、お持ち帰りいただくことができます
薬草・薬茶にご興味がある方、『ご自分の体質』を知りたいと思われる方のご要望にお応えできる漢方薬局ならではの薬茶講座です。
「身体いたわる薬茶講座」では、薬草を分類し組み合わせる知識や、『体質』を知る上で必要な漢方の基本の考え方である「気血水」や「五臓六腑」という言葉についてご説明いたします。
また講座では香り高い薬草をおひとりおひとりの体質にあわせてご紹介し、『ご自分の体質』にあったお茶を皆様ご自身でブレンドして、お持ち帰りいただいております。
漢方薬局いちやく草店内には「薬茶コーナー」(参照:薬茶コーナー出来ました)を設けております。後日また同じ薬茶をお求めの場合は、ベースのお茶と薬草を少量から量り売りしておりますので、ご自宅で続けてお飲みいただくこともできます。
小さなお子様と一緒でも参加いただけますので、お気軽にご相談下さい。ご家族、お友達をお誘い合わせの上お越しいただけるのをお待ちしております。
漢方薬局ならではの薬茶講座
どくだみ茶・はとむぎ茶・ゲンノショウコ茶・センブリ茶・すぎな茶・ハブ茶・よもぎ茶…。薬局などに行くと、体に良さそうなさまざまなお茶、薬茶が売られています。しかし実際のところ、
「身体によさそうだけど、効果があるかどうかよく分からない」
そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?そのイメージは正しいと思います。薬茶を効果的に使うためには、漫然と飲むのではなく、次のような認識が必要です。
● 薬茶は万能ではありません
● 薬茶が向いている体調、向かない体調があります
● ご自分の身体、体質にあった薬茶であれば、きっとあなたの身体をいたわってくれるでしょう
以上のことを理解して日常生活に薬茶を取り入れれば、あなたの健康管理の良きパートナーになってくれるはずです。
薬茶のブレンドのルールを知り、自分の体質を知ることが効果につながります
薬茶の定義というものは特にありません。薬草が1種類だけでも薬茶と言いますし、何種類かブレンドしてもやはり薬茶です。
もともと日本での薬茶は、
- 地域や家族の間で伝承しながら使われてきた民間療法の1つ
- いつでも医療機関にかかるということができなかった時代に、日常生活で起こる体調不良を軽減したり、はやく健康を取り戻すため身近に自生している野草を採取、加工(乾燥)して薬草として利用してきた
という日本ならではの歴史があります。
ですから、枇杷(ビワ)の実がならない北海道では、枇杷茶を飲む習慣はありませんし、中国ではどくだみ茶を飲む習慣は一般的ではありません。医師の診察が必要になる疾患や難病を治す目的で使われてきた訳でもありません。
日常で多い病気と言えば、胃腸病・感染症(寄生虫を含む)・寒い地方では冷えによる体調不良などではなかったかと思います。お腹が痛くなったり、下痢したり(虫が出たり)、患部が腫れたり、熱が出たり、しもやけになったりと分かり易い体調の変化に、薬茶は飲用だけではなく湿布の外用としても使われてきました。
日本で一般的な薬茶といえば、どくだみ茶・はとむぎ茶・ゲンノショウコ茶・センブリ茶・すぎな茶・ハブ茶・よもぎ茶などです。いずれも1種類の薬草だけを使った単品です。
それに比べ、現代の薬茶は、原料が多彩になり、国内外からいつでも取り寄せることができるようになっています。またたくさんの種類を一度に混ぜることも可能になりました。そういう意味では、煎じ薬(こちらは医薬品です)に近くなったとも言えるでしょう。
そうなると「たくさん混ぜれば、たくさんの効果が期待できるのでは?」と思われるかもしれませんが、残念ながらそうはなりません。ブレンドにはルールがあります。例えば、
「お肌は乾燥するけれど、足はむくみやすいから、保湿効果のありそうな薬草と利尿効果のある薬草を混ぜようかしら」
と思ったとします。ですが、
- 保湿効果のある薬草 → 水分をためこむような働き
- 利尿効果のある薬草 → 水分をお小水からたくさんだす働き
というように、真逆の効果を同時に期待していることになってしまいます。
そこで大切になってくるのが「ブレンドのルールの基礎知識」と「ご自身の体質を知る」ということです。
薬草の基礎知識
日本国内で流通している薬草だけでも250種類近くあります。子供の頃から薬草に接している私でも、全部の薬草を実際触って使用している訳ではありません。
初めて使う薬草があった時に、使ったことがある薬草とどこで区別するかといいますと、
- 薬性(やくせい)
- 薬味(やくみ)
- 帰経(きけい)
- 方向性、効能
という4つの区分で区別しています。この区別法は、中薬学(ちゅうやくがく)という中国医学の教科書に載る分類法です。
“薬性”とは、身体を冷やす働きかあるか、逆に温める働きがあるかです。寒・涼・温・熱で表現します。
“薬味”は味です。辛・酸・甘・苦・鹹(塩からい味のことです)の5つで表現します。実際の味とイコールではありません。
“帰経”は、身体のどの部位や内臓に働きかけるのかということ。五臓六腑(ごぞうろっぷ)で表現します。
“方向性”とは、薬草の身体の中での動きのことで昇・降・浮・沈で表現します。例えば「すぎな」には利尿効果があります。体内にたまった余分な水分をお小水から体外に排泄することを促します。これは方向性が下に向かう=降と表現します。
そして最後に“効能”です。効能は気血水・五臓六腑などの言葉を使って説明されているので、この言葉の意味を知ることが必要になります。
気血水(きけつすい)・五臓六腑(ごぞうろっぷ)
漢方には「気血水」「五臓六腑」という言葉があります。
気血水とは、身体を構成している成分を表す言葉で、五臓六腑は、漢方で重視する内臓を表す言葉です。
気血水は五臓六腑を通じて作られ、体内を循環し、決められた内臓に貯蓄されます。生理機能を維持する物質です。
気血水・五臓六腑を理解することで、薬草の効能も理解しやすくなります。
気血水それぞれが、全身を巡らなくなったり、不足すると特徴的な体調が出てきます。気血水は五臓六腑と関係が深いため、時には各内臓にも影響が及ぶようになります。それらの特徴的な体調を“体質”と言い、こちらにも分類があります。
いちやく草の薬茶講座へLet’s Go!
もともとの薬茶の使われ方からすると、シンプルな薬草の方が使いやすく、だからこそ民間療法として日本人の健康を長年守ってきた歴史もあります。今回のいちやく草の薬茶講座でもそのシンプルさを心がけて素材を選びました。
まず薬茶を美味しくいただくために、ベースにするお茶を3種類ご用意しています。
杜仲茶(とちゅうちゃ)、焙じはとむぎ茶、ルイボスティー(アフリカ原産の茶)
- 「いちやく草日記」 薬茶講座〜ベースのお茶その1 杜仲茶〜
- 「いちやく草日記」 薬茶講座〜ベースのお茶その2 焙じはと麦茶〜
- 「いちやく草日記」 薬茶講座〜ベースのお茶その3 ルイボスティー〜
いずれもノンカフェインで、飲み易い芳香があるのが特徴です。
以前の薬茶講座の様子
11月17日 第三回 身体いたわる薬茶講座のご案内
11月開催の『第三回身体いたわる薬茶講座』のご案内を致します。
テーマ | 目力up⇧ |
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日 程 | 2013年11月17日(日) |
時 間 | 10:30〜12:00 (薬茶ブレンド体験のお時間により終了時刻が遅くなる場合がございます) |
参加費 | 1500円/お一人様 (同伴のお子様は無料です) |
募集人数 | 5名様 |
感覚器官:目・耳・口・鼻・皮膚の中でも現代人が一番使う(酷使する)のは“目”です。
気温が下がり冬が近づいてきましたが、まだ身体は寒さに慣れてはおりません。そのような時、内臓が冷えると大変ですがら、体内の血液は内臓を守るために中心部に集められます。すると末端の感覚器官に充分な血液が送られてこない場合があります。漢方では目の働きは、血液と密接に関わると考えます。目に充分な血液が届かない状態になると、しょぼしょぼしたり、細かい物が見えにくかったり、光が眩しく感じたり、目が乾きやすかったりと、目に不調を感じます。
今回の薬茶講座では、目と血液に関わる漢方のお話、薬草のお話を致します。
お席に限りがございますので、事前のご予約をお勧めしております。インターネットからのお申し込みは下記のフォームよりどうぞ。
また、お電話(011-802-9405)、メール( ichiyakusou@drive.ocn.ne.jp )、店頭でも随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
2013年11月17日 第三回 身体いたわる薬茶講座
お申し込みフォーム
お申し込みは終了いたしました
9月の薬茶講座の内容 テーマ 〜潤す〜
9月の身体いたわる薬茶講座「〜潤す〜」の様子はいちやく草日記の記事「9月の薬茶講座修了」をご覧ください。
< 長かった夏のあとの身体の変化とは? >
今年の札幌は6月から8月まで気温の高い夏が3ヶ月も続きました。暑いことで影響をうける内臓が「肺」です。漢方的な意味での「肺」は次のような仕事をしています。
- 呼吸の調整
- 汗腺の開閉
- 「水(津液:しんえき)」を全身に散布し、肌や粘膜を潤す
暑いと呼吸が乱れ、体温を調整するために汗腺は開きっぱなしが多くなります。夜も暑ければ、肺は休む暇もなくフル活動になるため、次第に肺に疲れが出てきます。
すると、残りの仕事「水を全身に散布する」ことができなくなり、肌や粘膜が乾燥してきます。乾燥を感じやすい場所は、皮膚・喉・鼻です。
具体的な症状としては次のようなものがあります。
- 化粧水をいつもより多めに使いたくなる (皮膚の乾燥)
- 喉がいがらっぽい、急な咳き込み (喉の乾燥)
- 鼻の中がムズムズする (鼻の乾燥)
疲れた肺を回復させるには、肺を潤してあげることが大切です。
< 肺を潤す薬草 >
● クコの実
7月の講座の時にもご紹介致しました。ナガバクコの成熟果実です。
- 性味:甘・平
- 帰経:肝・腎・肺
- 効能:肝臓&腎臓をサポートすることで視界を明るくする、肺を潤す
● 五味子(ごみし)
チョウセンゴミシの成熟果実です。
- 性味:酸・温
- 帰経:肺・心・腎
- 効能:肺や体表(汗腺)をひきしめ咳や汗をとめる、肺や口を潤し渇きをとめる、腎臓が弱ることによる下痢をとめる
● 大海子(だいかいし)(別名 ばん大海)
アオギリ科のピンポン属の植物(面白い名前ですね)の成熟種子です。こちら、お湯に入れると海綿状になり膨らみます。
- 性味:甘・寒
- 帰経:肺・大腸
- 効能:肺を開く、肺の熱をとる、腸の熱をとり便通を整える
こちらの“大海子”は薬草の性質からみますと“潤す”という字がありませんが、肺や喉に他の薬草を運ぶことが出来るという特別の薬効を持っています。
● 蜂蜜
自宅にあるもので、肺を潤す働きがあるものでは「ハチミツ」があります。こちらは薬草ではありませんが、肺を潤す効能がしっかりとありつつ、ご自宅に常備されている方も多いためご紹介致します。上記の薬草にブラスすることで、肺を潤す力を増強できます。またトッピングとしてお使い頂くと、ほんのり甘い薬茶を楽しめます。
- 性味:甘・平
- 帰経:肺・脾・大腸
- 効能:肺を潤し咳をとめる、腸を潤すことで便通を整える
2013年7月 薬茶講座の薬草
ベースのお茶にブレンドしていただく薬草として、7種類を厳選しました。日常生活で起きる症状に対応できます。
よもぎ、生のはとむぎ、ペパーミント、桑の葉、なつめ、すぎな、クコの実
薬茶のブレンドの前に、いちやく草店主の上村が参加者の方と一緒に各人の体質や傾向を見つけていきます。ブレンドの後には、薬茶の実際の作り方、いくつかのブレンド薬茶の試飲をします。ブレンドした薬茶は持ち帰ってご自宅でもお楽しみいただけます。
後日また同じ薬茶をお求めの場合は、薬草を少量から量り売りしておりますので、ご自分にあったオリジナル薬茶をご自宅で続けてお飲みいただくことができます。
どんなオリジナル薬茶が出来るか楽しみですね。皆様のご参加をお待ちしております。
2013/7/27 薬茶講座終了しました
今回の「身体をいたわる薬茶講座」のお申込みの受付は終了しました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。また次の機会に皆様にお会いできることを楽しみにお待ちしています。
2013/7/24 「身体をいたわる薬茶講座」最新情報
「身体をいたわる薬茶講座」の二日目も無事終了しました!暑い中ご参加いただいた皆様ありがとうございました。ちびっこ連れのお母さん中心の賑やかな講座になりました。今回は、薬茶を飲んだ体験がある方は全員でしたので、“ご自分に合う薬茶を見つける”ことを中心に、最終的にはそれぞれの方の体質にあわせてご自分でブレンドされた薬茶を3種類を各4パックずつ(計12パック)お持ち帰り頂きました。今回の薬茶講座についてはブログでも、参加いただいた方の感想も交えて詳しく書いておりますのでぜひこちらからご覧ください(薬茶講座第二回目終了)。
漢方いちやく草の「身体をいたわる薬茶講座」は最終の7/28(日)は、まだ空きがありますので、是非ご参加ください。お申し込みは店頭、あるいはお電話(011-802-9405)、インターネットではこちらから受け付けています。
2013/7/21 最新情報
「身体をいたわる薬茶講座」初日の様子をブログに掲載しました。
「薬茶講座第一回目終了」
「身体をいたわる薬茶講座」のお申し込みは現在も受付中です!7/28(日)の講座は、まだ空きがありますので是非ご参加ください。お申し込みは店頭、あるいはお電話(011-802-9405)でどうぞ。インターネットではこちらから受け付けています。
インターネットからお申込みの方にはお申込み送信後しばらくして、いちやく草から確認のご連絡を差し上げます。